Linux 7.4の開発サイクルで、カーネルビルド処理の高速化を狙った一連のパッチが順次取り込まれている。Kbuildの単一スレッドボトルネックや重複作業を削る内容で、ArmエンジニアのLorenzo Stoakes氏が中心となっている。増分ビルドやno-opビルドの高速化が焦点であり、十分なコア数があれば10秒台に近づくという。
ただ、ソースツリー自体は大きくなり続けている。パッチの累積と新規機能の投入で、ビルド対象コード量が増えれば、最適化の効果を相殺する余地もある。実運用上の意味としては、ディストリビューション側のNightlyビルドやカスタムモジュール開発のフィードバックサイクル短縮に寄与する一方、カーネル再ビルドのリソース計画は現状維持で問題ない。
エンタープライズで自己ビルドのカーネルを持つ場合、ビルド環境のCPU世代更新やpigz・ccache・ld.moldなどの補助ツール投入が、この最適化と組み合わさって効いてくる。